shyachiです。
皆さん、日々猛暑が続いていますがお元気でしょうか。
私はバッチリ夏バテしております。
さて、今日はキャリアには関係ありませんが、日々の思いや思考を整理するのに役立つツール群の紹介と、その手法をここに記したいと思います。
実は、この思考の整理は私の実験的な試みです。
というのも、ある気付きがあったからです。
「キーボードで打って文章を書くとき、手書きで文章を書くとき、発話(音声)するときで内容変わってくるんだな。」
「キーボードは素早く思考をまとめられる、手書きは気持ちやその時の調子を筆跡で残せる、発話は感情や気分を乗せることができる」
「これらの手法を複合して、思考の整理に役立てられないか?またAIを活用して、より客観視出来ないか?」
このような気付きから今回紹介する方法を構築しました。私は日常的に仕事の日報をキーボードでデジタルで残しています。また、日記を手書きで残しています。最後の発話での文章の構築は今まで一度も行ったことがなく、せっかくなら様々なツールを駆使して出来ないか?と考えました。
また、動画のライブ配信のような形にすることで、自分自身が客観的な発言になることにも気が付き、OBSでの録画を行う形としました。
それぞれのツール群は無料で使用できます。最低限、WEB会議ができるPCが必要ですが、WindowsやMac、Linuxを選びません。また、できれば良質な音声を記録できるマイクやスマホがあると便利です。
また、一番ハードルの高いOBSの項目はスキップできます!なぜなら、発話したものを文字起こしするだけなら、スマートフォンとLINE CLOVAアプリがあればできるからです。ですので、動画でも残したい、OBSが気になる方は読んでください。
でももし余裕があればOBSを使って、ライブ配信のような形で動画を取ってみてください!想像以上に発言が客観的になりますよ。
OBSを使って、動画と音声を記録 ※スキップ可
皆さん、OBSというソフトはご存知でしょうか。
Open Broadcaster Softwareの略で、オープンソースな無料の動画配信ソフトウェアツールです。
OBSのサイト:https://obsproject.com/ja
基本はライブ動画配信に使われるソフトです。ゲーム画面をキャプチャしながら顔出しして、マイク音声を入れながらBGMをかけるなど、多彩な機能があります。ライブ配信と言ったらOBSというくらいメジャーなツールです。
さて、今回は動画と音声を記録、と題しています。そう、このOBS、副次的な機能として、録画機能がついています。この機能はライブ配信の録画もできますが、単独で録画のみすることが可能です。今回はこの機能を使用します。
機能や使用方法の解説はここでは行いません。あまりに多岐にわたり、なおかつ環境によって設定が変わるためです。参考となるURLはこちら(ただし英語です) → https://obsproject.com/kb/category/1
OBSは非常にメジャーなツールのため、「OBS 使い方」で調べると山ほどヒットしますので、これで調べてみるのもありです。
基本的な設定としてはこんな流れです
- 基本となるシーンの作成
- シーンに入れ込むソースの設定(WEBカメラ画像、日付、テーマのテロップなど)
- 録画の方法と設定
- マイク音声の設定
ここでソースの項目を見てください。
OBS-clockという項目がありますね。これは画面左上にある日付と時刻の表示の設定です。
URLはこちら → https://pigeon-system.com/obs-clock/
WEBURLを設定することで、現在時刻や日付をリアルタイムに描写します。私は記録の時刻を残したかったので、これを設定しています。
また、NVIDIA Broadcastという項目もありますね。これはNVIDIA GPU(RTX30XX、RTX40XXシリーズ推奨)を乗せたPCでしか動かないのですが、いわゆるバーチャル背景をWEBカメラから作り出すソフトウェアです。
URLはこちら → https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/broadcasting/broadcast-app/
バーチャル背景の他に、AIノイズ除去音声なども使えます。雑音を除去する機能ですね。これらの機能はZoomやMeetなどWEB会議ツールの中によくあるのですが、単独で使えるツールが少ないです。もしこれ以外にバーチャル背景を作り出すツールがあれば、ぜひコメントで教えて下さい。
テーマという項目は、上の「今日のテーマ:仕事の調子」という表示を作る設定です。
その他、音量ミキサーを設定することで、マイク音声をONにしています。BGMを入れたりすることも出来ますし、私の環境は更に、Voicemeeter banana、Cantabile Lite、VSTプラグインを使用して音声を加工してます(ここはマニアックなので割愛します)
これらの設定をすることで、私の姿と音声を上記画面に映しながら録画可能です。録画は簡単、録画開始ボタンを押すだけです。停止も押すだけ。指定された場所にMKV動画ファイルとして記録されます。MKVというのは見慣れないかもしれませんが、MP4やMOVなどの動画ファイルの一種です。一般的なメディアプレーヤーで再生できます。
さて、これで動画として記録を残せるのですが、次の段階に行く前に一つハードルがあります。それはMKVファイルから音声ファイル(AAC)を取り出す作業です。私は、gMKVExtactGUIというツールを使って動画から音声を分離します。この工程は、次のLINE CLOVAで読み込むために必要です(動画ファイルに対応していないため)。このツールはちょっと導入方法が分かりづらいので、参考URLを添付します → https://www.gigafree.net/media/me/mkvtoolnix.html
こちらももし他に良いツールがあれば、ぜひコメントで教えて下さい。
次は本題、LINE CLOVAを使用した文字起こしです。
LINE CLOVAを使って、音声を文字起こし
LINEのCLOVAとは、音声から文字起こしができる無料のツールです。月に300分までしか使うことが出来ませんが、LINEアカウントがあれば誰でも無料です。また、他のツール(Notta、audapolisなど)と比べて認識能力が高く、正確に文字を起こしてくれます。使い方も簡単で、スマートフォンのアプリか、WEBページから使用可能です。
LINE CLOVAのページはこちら → https://clovanote.line.me
WEB画面はこちら
こんな感じで音声ファイルごとの文字起こしの結果を記録できます。
音声ファイルの文字起こしは簡単で、新しいノートを作成→音声のアップロード、で完了です。実に簡単。
ノートの中身はこんな感じ。
黒塗りにしてある部分は個人名やプライバシーの情報が乗っています。このノートは音声から文字起こしがされていますが、編集することが可能です。誤字や脱字を修正できます。最後に、右上のメニューからtxt形式などで文章をダウンロード可能です。
今回は音声のアップロードを行いましたが、CLOVAアプリを使えば、直接音声からノートが作成可能です。なので、OBSを使わなくても発話から文章の作成が可能です。
そして最後はAIを使った思考の整理方法です。
Google NotebookLMを使って、データベース化&思考整理
NotebookLMは新しい資料整理ツールと言った感じのものです。AIを活用して、アップロードした資料を検索かけたり、まとめを作ったり、考察したり出来ます。
URLはこちら → https://notebooklm.google.com/
こちらもGoogleアカウントがあれば無料で利用可能です。
いわば、自分専用のChatBotを作れるので、次のようなコマンドは便利です。
Q:「8月の仕事はどんな調子だった?日付別にまとめて。」
Q:「『体調が悪い』という発言はどの日付にあった?またその日はどんな日だった?」
Q:「著者はどんな発言が多い?」
このようなチャットに対して、ソースから引用して答えてくれます。転職に関する情報を入れていれば、考えをまとめるのに便利でしょう。
参照する文章はGoogleドキュメントが便利です。先程音声から文字起こしした文章を、Googleドキュメントに書き込み、保存、それをNotebookLMで読み込みます。なお、NotebookLMには参照できる資料の上限があり、20個のソースまでしか選べません。なので、私は1ヶ月分の文章を1つのドキュメントにまとめて参照できるようにしています。
実際の画面はこちら
こんな感じの画面で、参照資料を元に、チャットベースで質問が可能です。ChatGPTやGeminiと異なり、資料にない情報は答えてくれません。ここが良いところで、あくまで資料のまとめや検索に特化しています。
チャットで訊くとこんな答えが帰ってきます
めっちゃ個人的なノートなので、めっちゃ個人的な内容ですねw
注目してほしいのは、参照資料を元に、客観的な見解が記されている点です。資料の内容から洞察している部分もあります。今回のもとの資料は、あくまで音声から文字起こしした文章ですが、ここにキーボードで打った文章を混ぜることも当然可能です。履歴書と、自分の仕事ぶりをまとめて、どんなスキルが多いかまとめる、みたいな使い方も良いかもしれません。
実際のところ、これらはまだ使いこなせていないのですが、数ヶ月単位の記録を取ることでなにかみえてこないかな、思考の整理方法にならないかな、と思っています。もちろん、もとのデータは全部記録されているので、それを見返すことだって可能です。動画日記+AIまとめ、的な使い方ですね。
最後に注意点
今回紹介したツールの使用は自己責任でお願いします!
ウィルスがあるとかではなく、各ソフトウェアにライセンスが定められており、なおかつ、CLOVAとNotebookLMは現在実験的な運用段階のためです。私はこの記事にあるように、ほぼインターネットにさらされてもいいや、と思えるものを記録することに使用しています。
とはいえ、このようなツール群を駆使することで、動画で記録を取ったり、音声から文字起こしができたり、それをAIでまとめることが無料で出来ちゃいます。いい時代になりました。
本日はツール紹介に寄ってしまいましたが、みなさんもこれらを使った活用法があれば、ぜひコメントで教えていただけるとありがたいです。
では。
コメント
コメント一覧 (17件)
日記一つとっても便利にしようとしてツール漁るの楽しいですよね。
私もタスク整理周りとか一生ツール探ししてます
デジタルのツールは無限にありますからね!
アナログなツールをこだわるのも好きですよ(手書き日記は万年筆で書いています)
むかし現国のテストで読んだ評論?に「思考はツールに影響を受ける」という主旨のものがあり、それを思い出しました!
ずっとTwitterを日記がわりにしてたので、音声日記試してみたいです!
ツールやハウツーのご共有ありがとうございます!
こちらこそアドバイス等ありがとうございます!
そうなんですよね、ちょっとした違いがアウトプットに違いを生むことに気が付きました。
参考になったようで何よりです!
様々なツールを有効活用させていらっしゃってすごいです。
知らないツールが多く勉強になりました。
自分で話しをして録音しながら頭の中を外に出し、
AIで文字起こしをすれば「あれ?さっきなんか閃いたのだけど、なんだったかな?」ということも、
少なくなりそうです。
自分の知らないジャンルのツールは割とわからないものですよね。
私も頭の中を外に出したくて、色々試しています。
AIの活用も色々研究したいです!
声で書き留めた日記がデータベースになって、いろんな傾向がわかるだなんて、凄い!と思いました。
積み重ねていけば自分の考え方の癖を把握できそうなので、悪循環に陥った時に冷静に自分のことを見ることができそうです‼️
ありがとうございます!
まさにそれを狙ってデータを貯めている最中です。
自分の悪い時、良いときの振り返りになればいいなと思っています!
初めてコメントします。
思考の整理にキーボードや手書きでアウトプットを良くするのですが、音声って方法もあるんだ!って試したくなりました。
ツールを組み合わせると音声も手間要らずで文章に可視化できるのめちゃくちゃ便利ですね…!
ご紹介ありがとうございます!
コメントありがとうございます!
まさに、私も似たようなことをしています。音声で書くのは意外とないですよね。
入力もなれると早いので、便利です!
読んでいて楽しくなりました!
こんな思考整理があるんだなぁと。
自分の頭の中だけでなく
色んなツールや方法で
思考も行動も拡張できそう!ってワクワク⤴︎
また色々教えてください(๑˃̵ᴗ˂̵)
「読んでいて楽しい」非常に嬉しいお言葉ありがとうございます!
色んな方法で頭の整理するとすっきりしますよね。
また何かアイディアあれば記事にします!
ゲーム配信を昔やってた時に使ったことがある程度でした!
こんな使い方出来るんですね……。ちょっと使ってみたくなりましたので、早速使ってみよう。
OBS、意外と便利ですよね。仮想カメラとかもあるので、WEB会議で沢山の資料を共有するときなんかも便利です。
声を書く、結構面白いですよ!
知らないツールがたくさん!楽しそう!わたしも使ってみたいですー!
自動読み取りの精度が上がってるのありがたいですね〜、文字起こしをしないまま溜めてる録音が沢山あります…
ご紹介いただきありがとうございました
(絵文字は出ないんですね…!)
知らないツールを知ると楽しいですよね!
そうなんです、自動文字起こしの精度は格段に良くなってます。録音したものをちょっと文字起こしするだけでも、新たな発見があるかも?
絵文字は出ないですね!今後出るようになったら面白いですね。