皆様どうもはじめまして。くろいマカロンと申します。
現在はwebメディアを運営する会社の会社員で、地方自治体へ出向という形で都市部まで電車で1時間半ぐらいの地方都市で働いております。主に地元企業のDX推進の相談窓口の担当です。
DXといっても大それた案件ではなく、町の小規模事業者さんでこれまで手作業で実施していた作業をパソコンでやってみませんか?や、Excelでの作業の方法がわからない!という相談に隣に座って一緒に作っていく…という感じの案件が多いです。新しいサービスとかネットで手軽に!とかじゃないんだな〜とこっちに来てわかることが多く、大変勉強になります。
そんな私ですが、以前ぼろんぼろんのけちょんけちょんにプライドがへし折られて何も手につかないような状態になったことがあります。この経験をしたのは現在も務めている会社です。通常の業務処理能力が100だとすると、その時は50もできてなかったんじゃないかなと思います。今回はそんな状態から少しでも自信を取り戻せるようになったきっかけのお話です。
これまでのキャリアと失敗経験
私はこれまで2回転職し、3社経験しております。
・1社目:大阪の中小美容備品メーカー
・2社目:大手PR代理店
・3社目:食関連のwebメディア企業(現在)
社数のわりに2~3年ごとに勤務地が大きくかわっているため、自分としてはかなりフラフラしたキャリアだと感じております。ベトナムに駐在したり、ある程度の年齢になって上京したり、はたまた現在は出向で地方都市にいますからね…
1社目の会社は3年半ほど勤め、2社目のタイミングで上京し業界最大手のPR代理店に転職することができました。大阪の10人ほどの零細メーカーから東京の上場企業に!ということで心躍る思いで上京したことを覚えています。
配属先である海外事業部は、主に自治体のインバウンドの広告案件のメディア掲載などを受け持つ事業部でした。所属しているメンバーは、各拠点の拠点長かもう1名日本人スタッフがいる程度の少数精鋭。超絶優秀な方たちが切磋琢磨し、それぞれ現地でローカルの会社と取引を実施しながらごりごりと事業を回していました。
中には海外で事業を興し軌道に乗せた後、その代理店に買収されそのまま拠点長になった方もいました。頭の回転、バイタリティ、提案力、やり切る力などすべてが抜きん出た傭兵集団のような人たちでした。
そんな中で大阪の零細メーカーから来たぽっと出の小僧なんぞ太刀打ちできるわけないと萎縮してしまいました。周りの優秀な人達と自分を比較してしまったのです。最終的にうつ状態のようになり、半年ほどで逃げるようにやめてしまいました。そこから3ヶ月ほどの転職活動期間(ニート)を経て、現在の会社に転職します。
同じ過ちを犯してしまう
現在の会社になんとか拾ってもらったのですが、あまりメンタルとしては復調しておりませんでした。ただ働かないと生きていけなかったので無理に出社していたと思います。しかも、配属が広告代理店事業部で、かつアダルトを扱う部門でした。元々がっつりした営業会社だったようで体育会系のザ・男ノリに合わないまま新しい職場に馴染めないなと感じていたとき、盛大な遅刻をやらかしてしまいました!
やらかしたことと、メンタル不調がちょうど悪い具合に噛み合って、「逆に暗い感じで行ったら失礼!明るく行こう!」みたいなわけのわからないテンションになり、ひょうひょうとした軽い謝罪をしてしまい上司にバチクソに怒られました。その結果大いに事業部全体の心象を悪くしてしまいます。不安から不眠になり、どんどんメンタルは悪化していきました。
指示の内容が一切理解できず、簡単な説明も理解できているか自信がない。そのため指示の返答に「多分理解できました…」というと5歳下の先輩に「多分だったら困るんですよ…」と呆れられるような始末。不安で夜も眠れず、出社に間に合わないこともありました。目覚ましの音が大きすぎて隣から苦情が来たこともあります。それにまた自分も凹んで自信を失っていく。といった悪循環でした。
そんななか会社の事業転換により、広告事業部からメディア事業部へ10名近く配置転換がなされる事となりました。しかし原因としては広告事業の人員縮小だったため、急な人員増加にメディア事業部としても手持ち無沙汰だったかと思います。特に正確な役割は与えられず、雑務をしていく中で移動してきたメンバーはどんどんやめていきました。
そのときにある事業危機が起こります。業務提携していたメディアが閉鎖するとのことで、放って置くと使用していた画像が表示されなくなり、リンクが切れるということになりました。そのままにするとGoogleからの評価が下がりWEBメディア存続の危機となります。ただ通常業務の合間で実施するには厳しいほどの数で割り振りや進捗確認など全体管理を実施しないといけないほどの大規模なプロジェクトとなりました。しかも作業自体は単純だが手間のかかるもので、誰もが「やりたい!」といって手を挙げるようなものではありませんでした。
私は配置転換のタイミングでやめようかと思っていました。しかし、「この会社には迷惑しかかけてないな…」「こんな作業やりたい人もいないし」「少なからずこのプロジェクトをやりきってからやめようか」と決心し、地道にコツコツ作業を進めることにしました。
作業内容はそのメディアから引用している画像やそのメディアへ飛んでいるリンクを1記事ごとに探し、他の業務提携企業のものへの差し替え作業です。1記事にかかる時間は10分もかからないのですが総数は数万にものぼるため、一人あたりのノルマも100本以上になることも…各編集部にそのノルマを割り振った上で進捗確認をしながら一つづつ黙々と画像を差し替え続けることを1日10時間、約4ヶ月続けました。ときには各部署のマネージャーやリーダーのノルマを巻き取り、ただひたすらノルマを消化することに集中しました。
結果として自分にとってこのプロジェクトはメンタル回復にすごく良い結果をもたらしました。
・作業が単純で明確であり、ノルマも可視化されている
・通常業務外の全社的イレギュラーなプロジェクトであるため、緊急度が高い→会社へ貢献できているという達成感
・プロジェクト進行管理を実施する過程での様々なスキルアップ
特に、無駄なことを考えず眼の前のノルマを潰していくルーティン業務は達成感を感じることができ、元気を取り戻すことに効果的だったと思います。他にも人がやりたがらない業務を黙々とやり続けていたというのを見てくれていた人もおり、後に聞くとこの業務によってメディア事業の方々に信用していただけたようです。
おわりに
自分のときは上記の状況で復活できた、という一つの参考事例としてうけとっていただければと思います。今回の状況はかなりイレギュラーで限定的なため、現在心がつかれてしまっている方には参考にしにくいかもしれません。でも、働きたいと思っているなら会社に相談して似た形式で業務を続けることができれば、それに越したことはないかと思います。
病気の素人判断はよくないですし、しっかり休むことが大切です。しかし一方で2社目をやめてから3社目に入る3ヶ月の間社会から断絶してしまい、違った精神的しんどさを経験しました。社会から切り離される孤独感とはこんなにしんどいのかと思ったことを覚えています。また、そこから腰を上げるのにもかなりの精神的体力を要します。
細く長く無理なく働くことも選択肢のひとつです。私の事例が参考になれば幸いです♪
コメント
コメント一覧 (23件)
いちげっと
ありがとうございます!
単純系の作業は自分を細かく褒めてあげられるから良きですよね…
私はいま休職中なので細かく自分を褒めるよう心がけています…
達成感とともに自分を褒める事も大切ですよね
いかに自分で自分を追い込まないかがポイントだと思ってます!
辛い状況にぶち当たるとき、
休職か辞めるか、という選択が
思い浮かびがちですが
こんな方法もあるんだと参考になりました。
『少なからずこのプロジェクトを
やりきってからやめようか』
というマインド、見習いたいと思います。
今回の状況はかなり特殊であるとは思いますが、会社と話ができるのであれば選択肢の一つとしておすすめできます
よく言えば「やりきるぜ!」なんですが、しんどいときはこれですら結構心の体力消費しますからね。。
無理なく前向きな選択ができたことはかなり幸運だったなと思います
くろいマカロンさん、こんなに紆余曲折あったとは…。
少しずつ自信を取り戻すのは大切ですね。
結構紆余曲折を経ております笑
ちょっとづつしか自信や自己肯定感は復活しませんので、こつこつとが大切ですね
休職中の身で、間もなく転職して新しい環境に入るため、おお、、と思いながら読みました。
信頼を結果として築くことになってすごく素敵だなと思いました!!全然記事ポンコツじゃ無くて裏切られました
転職おめでとうございます!無理せずにお仕事してください!
ポンコツは社会的ポンコツと自己認知ポンコツがあると思っていて、どちらかと言うと自己認知ポンコツなのかもしれません(それっぽく言ってみた)
一度メンタルやられると数年は人生棒に振るって言いますけど、やっぱりそのときについてしまった思考の癖はなかなか取れず、今思うと数年は損なってしまったなぁと思います。
だからくろマカさんのように立て直された方が今もお元気で活躍されてるお話を聞けるのはとてもありがたいです。
コツコツできることを。比較していいのは過去の自分だけ!を肝に銘じて私もがんばろと思えました!
素敵な記事をありがとうございます
ずっとないものねだりしていくのが人生なのかもしれませんが、そんな人生の中でメンタルやっちゃうとプラスアルファのおもりを持って人生を歩まないと行けないのですっごい大変ですよね。
メンタルやらない人はもともと強かったり息抜きできる場所があったりと心の逃がし方を備えてる人なんだろうなと思います。
あと、すごく核心を突かれたのが「がっかりするほど自分に自分ができると思ってたんだね。自信が合ったんだね」という内容のバズツイートでしたね。
そういう意味で、うまくプライドが捨てられなかったり頼れなかったりする人は実は心の奥底で自分を過信しているのかもしれないなって思います、。。。。
記念コメ
ありがとうございます!
とても良き記事。自身のキャリアを振り返って開示するのはなかなか大変…!と思えど、文章から丁寧な仕事されるんやろなと思いました。
信頼してもらえたっていうのも、良かったですね。うんうん。とても良き。
ありがとうございます!
結果が良ければすべて良しとまではいきませんが、自分を立て直すためにはすごくプラスになる出来事でした!
1日10時間、約4ヶ月の作業をやると決めて成し遂げる。やり抜く力がすばらしすぎます最近この辺りが自分の課題だと感じていたので、くろいマカロンさんを見習います!
期限が決まっており時間通りでは厳しかったので結果的にかなり長い期間になってしまったという感じでした
ゴールと過程がわかる状態にするというのが大切なようです!
わかってないならまずは動けと言われるので、自分の課題はそのあたりです!
一緒に頑張りましょう♪
単純作業をやり遂げる。ここがすごいなと。くろいマカロンさんはこれがきっかけで前に進むことができたんですね。
自分のなかで整理された状況で、きちんと仕事をこなす重要性がよくわかりました。
やることで貢献できるなと思っていたからこそやり遂げられたと思います!
目的やゴール、過程がわかっていることが大切だなと感じた出来事でしたね
貢献している実感がないと自信がなくなる悪循環、すこし心当たりがありました。くろロンさんを見習って、できることをこつこつ積み上げていきたいと思います!
迷惑しかかけていなかった(と感じていた)のが一番でした。
だからこそ役に立っていると感じられる業務だったので自分にとってすごく良かったのだと思います!
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